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健康経営の具体策でウォーキングイベントを導入する企業が増加!事例紹介

健康経営の具体策でウォーキングイベントを導入する企業が増加!事例紹介

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更新日|2024年9月12日
所長|いくた
この記事の概要


従業員の高齢化などを背景に、運動不足による健康リスクが問題視されています。この課題を解決するため、ウォーキングイベントを開催する企業が増加しています。アプリを活用して社内コミュニケーションの活性化を図る企業も見受けられます。本記事では、企業が健康経営の一環としてウォーキングを取り入れるメリット、導入のステップ、企業の取り組み事例をご紹介します。

目次

健康経営とは?ウォーキングが注目される理由

健康経営

健康経営は従業員の健康を支え、企業全体の生産性を向上させる経営戦略です。ウォーキングは、手軽に始められる運動として多くの企業で採用されています。健康経営の概要と、手軽で導入しやすいウォーキングが企業に選ばれる理由、役割について紹介します。

健康経営の概要

「健康経営」とは、企業が従業員の健康を重要な経営資源と捉え、積極的に健康管理を行うことで、組織全体のパフォーマンス向上を目指す経営手法です。これは、従業員の健康維持や向上を図ることで、医療費の削減、生産性の向上、社員のエンゲージメント向上など、さまざまなメリットを得られるという考え方に基づいています。

特に近年、従業員の健康管理は企業にとって重要な課題となっており、経済産業省が推奨する「健康経営優良法人認定制度」などを通じて、その取り組みが社会全体で広がりつつあります。これにより、健康経営を実践する企業は、従業員の健康とともに企業イメージの向上や持続可能な成長を目指すことができます。

ウォーキングイベントが選ばれる理由

健康経営を実践する企業が導入するさまざまな取り組みの中で、ウォーキングイベントは特に注目されています。その理由として、まずウォーキングが誰にでも手軽に取り組める運動である点が挙げられます。特別な設備や高額な投資が不要で、運動に慣れていない人でも始めやすいという特長があります。

さらに、ウォーキングは低リスクかつ効果的な健康管理法です。激しい運動を行わずとも、一定のペースで歩くだけで心肺機能や体力が向上し、病気予防にもつながります。通勤時間や昼休み、仕事終わりに気軽に取り入れられるため、日常生活に自然と組み込むことができるのも大きな利点です。

企業におけるウォーキングの役割

ウォーキングを健康経営の一環として取り入れることで、企業は従業員の健康維持をサポートしながら、生産性向上やチームワークの改善を図ることが可能です。例えば、社員が一緒にウォーキングを行うことで、コミュニケーションの活性化や職場の一体感向上にも寄与します。また、定期的な運動によって従業員の体力や集中力が向上し、結果的に業務効率のアップや創造性の向上にもつながると言われています。

ウォーキングの効果

メリット

ウォーキングは企業が導入することで従業員の健康維持に貢献します。ウォーキングによる身体面・精神面の健康効果、そして企業における投資対効果(ROI)について解説します。

身体面の効果

ウォーキングは、特に身体的な健康に多大な効果をもたらします。日常的にウォーキングを行うことで、以下のような健康効果が期待できます。

体力の向上

定期的なウォーキングは、有酸素運動として全身の筋肉を効率的に鍛え、体力を向上させます。特に下半身の筋力が強化され、姿勢やバランスが改善されるため、年齢にかかわらず、健康維持に効果的です。

心肺機能の強化

ウォーキングは適度に心拍数を上げる運動であり、心肺機能を強化する効果があります。特に30分以上のウォーキングを継続することで、血流が改善され、心臓や肺に良い影響を与えます。これにより、心血管疾患のリスクが低下することも科学的に証明されています。

代謝の向上と体重管理

ウォーキングは脂肪燃焼を促進し、代謝を向上させるため、体重管理に最適な運動の一つです。日常的に歩くことにより、過剰な体重を減らすだけでなく、リバウンドを防ぎながら健康な体重を維持することができます。

精神面の効果

ウォーキングは身体的な健康だけでなく、精神的な健康にも多大な効果があります。以下のような精神面でのメリットがウォーキングによって得られます。

ストレス解消

適度な運動はストレスホルモンであるコルチゾールを減少させる効果があり、ウォーキングはその点で非常に有効です。特に自然の中を歩く「グリーンエクササイズ」は、リラックス効果を高め、ストレスを和らげることが知られています。

集中力アップ

ウォーキングによる適度な運動は、脳への血流を促進し、認知機能を向上させます。その結果、集中力や注意力が向上し、業務効率が高まることが期待できます。

メンタルヘルス改善

ウォーキングは気分をリフレッシュさせ、ポジティブな思考を促す効果があります。特に、うつ症状の緩和や不安感の低減にも役立つと言われており、継続的な運動がメンタルヘルスの改善に大きな影響を与えます。

健康経営におけるROI(投資対効果)

ウォーキングは、企業の健康経営においても高い投資対効果(ROI)をもたらします。ウォーキングを取り入れることで、従業員の健康状態が改善し、結果的に医療費の削減や病欠の減少が期待されます。さらに、運動を通じたストレス軽減や集中力の向上により、業務の生産性が向上します。

企業にとって、従業員が健康であることは、医療費や休職コストの低減だけでなく、職場全体のモチベーションやパフォーマンス向上にもつながります。これにより、ウォーキングプログラムはコストに対して大きなリターンを生む重要な施策となります。

健康経営におけるウォーキング導入のステップ

ステップ

企業がウォーキングを導入するには、無理のない目標設定やチーム活動の推進が重要です。歩数を管理するツールの活用も有効です。ウォーキングプログラムを企業で導入する際の具体的なステップと、成功させるための工夫を紹介します。

ウォーキングプログラムの設計方法

企業が健康経営の一環としてウォーキングを導入する場合、効果的なプログラムを設計することが重要です。プログラムの成功には、従業員が無理なく続けられる目標を設定することが不可欠です。

目標設定

従業員の体力レベルや年齢に応じた目標を設定します。たとえば、最初は1日5,000歩を目指し、慣れてきたら7,000歩や10,000歩へと徐々に増やすような段階的なアプローチが効果的です。また、全社的な目標を設定し、チームで歩数を競うような仕組みも、モチベーションを高めるのに有効です。

適切な距離や時間の決め方

ウォーキングプログラムの成功には、従業員が無理せず取り組める時間を設定することが重要です。例えば、通勤中やランチタイムの30分程度のウォーキングは、日常業務に負担をかけることなく、手軽に実践できます。運動の推奨時間としては、1日30分から1時間程度のウォーキングが理想的とされています。

社内コミュニケーションの促進

ウォーキングを企業に導入する際、個々の取り組みに加えて、チームウォーキングや歩数チャレンジなど、社員同士のコミュニケーションを促進する取り組みが効果的です。

チームウォーキングの導入

チームごとに目標を設定し、定期的に一緒に歩くことで、コミュニケーションの場を提供します。これにより、部署間の壁を越えた交流が生まれ、社内の一体感や協力体制が強化されます。特に大規模な会社では、部署を横断したチーム作りが効果的です。

歩数チャレンジの実施

1か月や3か月といった期間を設定し、従業員全体で歩数を競うチャレンジを行うのも効果的です。社内で歩数ランキングを公表したり、上位者には表彰や小さな報酬を与えることで、参加意欲を高めることができます。また、参加者全員で目標を達成することを目指す「全社歩数目標」なども、モチベーションを高める工夫です。

歩数や運動量を可視化するツールの活用

ウォーキングプログラムを成功させるためには、歩数や運動量を簡単に把握できるツールの導入が役立ちます。現在では、さまざまなアプリやウェアラブルデバイスを活用することで、社員の活動状況をリアルタイムで可視化することが可能です。

アプリの活用

スマートフォンに搭載されている歩数計や、専用のフィットネスアプリを活用して、従業員の運動量を管理します。たとえば、Google FitやApple Healthなどの無料アプリは手軽に利用でき、歩数や消費カロリーを簡単に記録することができます。

ウェアラブルデバイス

FitbitやGarmin、Apple Watchなどのウェアラブルデバイスは、歩数だけでなく、心拍数や運動強度も計測できるため、より詳細なデータを取得することが可能です。企業がこれらのデバイスを支給することで、従業員の健康管理が一層効果的に行えます。

成功事例:ウォーキングを取り入れた企業の実例

オフィス

多くの企業がウォーキングを健康経営の一環として導入し、成功を収めています。以下は、その中でも特に注目される企業の事例を紹介します。

A社:製造業

A社では、従業員の健康増進とコミュニケーション活性化を目的に、全社的なウォーキングプログラムを導入しました。ウォーキングイベントを定期的に開催し、従業員がチームを組んで歩数を競い合う形式を取りました。

これにより、社内の健康意識が向上し、チーム間のコミュニケーションが活発になりました。さらに、歩数に応じた報奨制度を導入し、従業員のモチベーションを高めることにも成功しています。

導入後の変化と成果/健康指標の改善

A社では、定期健康診断の結果において、メタボリックシンドローム該当者や生活習慣病のリスクが大幅に低下しました。特に、日常的にウォーキングを行う従業員においては、血圧や血糖値が改善し、心血管疾患の予防にも効果が見られました。

B社:IT企業

B社では、リモートワークの増加に伴い、社員の運動不足が課題となっていました。そこで、ウェアラブルデバイスを全社員に支給し、毎日のウォーキングを推奨するプログラムを導入しました。各社員の歩数が自動的に記録され、月ごとにランキングが発表される仕組みを設けることで、社員の参加率が大幅に向上しました。

また、歩数目標を達成した社員には健康診断時にポイントが付与され、景品を配布する制度も導入されました。

導入後の変化と成果/生産性とチームワークの向上

B社では、ウォーキングによる適度な運動が従業員の集中力を高め、結果として業務の効率が向上したという報告がなされています。ウォーキングプログラムが導入されてから、社員の疲労感が軽減し、仕事に対する意欲が高まったという声も多く聞かれています。また、リモートワーク中でも定期的な運動を通じて、チーム間のコミュニケーションが活性化し、全体的な協力体制が強化されました。

その他、長期的にウォーキングを継続することで、病欠の頻度が減少した企業も多くあります。従業員の健康維持が直接的に仕事の継続性に影響するため、プログラムを導入した企業では離職率の低下にもつながる効果が確認されています。

おすすめのウォーキングアプリ

企業では、効率的かつスピーディにウォーキングイベントに取り組むため、法人向けのウォーキングアプリを従業員にダウンロードしてもらい、推進するケースも増えています。社内運営が難しい場合でも、これらのサービスを利用することで手軽に運営が進められます。ここでは、おすすめのウォーキングアプリをいくつかご紹介します。

KIWI GO

KIWIGO
画像出典:KIWIGO

「KIWI GO」は、社員の皆さに、「もっと運動してほしい」「もっと交流してほしい」でもどうすれば…と悩む企業に最適なウォーキングアプリです。歩数で行員が貯まり、ゲーム感覚で運動を楽しく続けられる仕掛けが盛り沢山。チーム対抗で社内交流も叶えることができます。

また、同じ趣味の仲間が集まりイベントを開催することでコミュニケーション活性化にも寄与。やる気×簡単さ×きっかけの3要素を満たすことで習慣化できる、実用性の高いアプリです。

pepup(ペップアップ)

Pep Up
画像出典:Pep Up

「Pep Up(ペップアップ)」は、従業員の健康状態を見える化することで、健康に対する行動変容を促進するアプリです。健康年齢診断や、お得なアクティビティの提案、ポイントプログラムへの参加促進、健康に関する豆知識の提供、健保からのお知らせなど社内に密着した情報を提供します。

Pep Upが主催するウォーキングイベントには参加することができ、2019年11月に実施されたウォーキングラリーイベントでは、設定された目標を達成した個人やチームに対して、PepUp内で賞品と交換可能なPepポイントが付与されました。

aruku&(あるくと)forオフィス

aruku&(あるくと)forオフィス
画像出典:aruku&(あるくと)forオフィス

起業・自治体向けウォーキングイベントサービスの「aruku&(あるくと)forオフィス」は、スマホのみで楽しく続けられるサービスです。健康経営優良法人認定のため、社内コミュニケーション活性化のため、イベント運営の手間を省略するため、アプリを活用することが可能です。

参加者はスマホにアプリをダウンロードして歩くだけ。社内ウォーキングイベントが開催でき、従業員の運動促進につながります。ランキング機能もあり、個人・部署別ランキングを確認できます。社内コミュニケーションのきっかけにもなります。

RenoBody

RenoBody
画像出典:RenoBody

「RenoBody」は歩くだけでポイントがもらえる無料歩数計アプリです。簡単計測で、スマートフォンで歩数を計測。データは分かりやすくグラフで表示、当日の消費カロリーや目標達成までの距離を確認できます。

体重管理もできるので、ダイエットにも使えます。ウォーキングイベントも実施でき、個人順位・チーム対抗順位・チーム内順位で開催できます。

ウォーキング導入のポイントと注意点

注意点

ウォーキングプログラムを成功させるためには、無理のない継続性と従業員のモチベーション維持が鍵となります。柔軟な対応が必要です。ウォーキングプログラム導入時の注意点や、多様な従業員に対応するためのポイントについて具体的に解説します。

無理のないプログラムの設定

企業全体で一律の歩数目標を設けるのは簡単ですが、すべての従業員にとって無理のない目標を設定することが重要です。例えば、デスクワーク中心の従業員と、現場作業が多い従業員では、1日に歩く歩数や活動量が異なるため、各部署や個人に合わせた柔軟な目標設定が必要です。また、ペースや距離も徐々に上げるアプローチが推奨されます。

従業員のモチベーション維持

ウォーキングプログラムは、最初のうちは参加率が高いことが多いですが、徐々に関心が薄れてしまうことがあります。そのため、定期的なフィードバックや報奨制度を設けることが有効です。歩数ランキングの発表や、目標達成者への小さな報酬(例えば健康関連商品や社内ポイントの付与)など、楽しんで参加できる仕組みを作ることが大切です。

多様な従業員に対応する工夫

ウォーキングは基本的に誰でも参加しやすい運動ですが、企業にはさまざまな年齢層や体力レベルの従業員がいるため、個々のニーズに対応する工夫が必要です。

年齢や体力差を考慮したプログラム設計

若年層と中高年層では体力や運動習慣が異なるため、年齢層ごとに目標を設定するのが理想的です。例えば、若年層には歩数だけでなく速歩や軽いジョギングを取り入れる一方で、中高年層にはリラックスしたペースでのウォーキングを推奨するといった方法です。

オプションの提供

一部の従業員には、体力や健康状態に応じてウォーキング以外の運動(ヨガやストレッチ)を組み合わせるなど、選択肢を提供することも効果的です。これにより、全員が無理なく参加でき、プログラム全体への参加率を高めることができます。

継続的なサポートとフィードバック

ウォーキングプログラムを効果的に機能させるためには、継続的なサポートとフィードバックが欠かせません。定期的に進捗状況を確認し、従業員からのフィードバックを収集してプログラムを改善することが重要です。

定期的なイベントの実施

例えば、3か月に1度のウォーキングイベントや、1年に1回の「ウォーキングデー」を設けるなど、定期的に盛り上げるための機会を提供することが効果的です。イベントを通じて、日常的なウォーキングを推奨し、参加意欲を維持します。

フィードバックを反映した改善

プログラムの途中でアンケートを行い、従業員が感じている問題点や要望を聞き取ることも大切です。これにより、プログラムを継続的に改善し、参加者の満足度を高めることが可能です。

まとめ:ウォーキングを通じた健康経営の未来

ウォーキング女性

ウォーキングは、健康経営を推進する企業にとって非常に有効な手段です。低コストで始められること、誰でも参加できること、そして健康や生産性に幅広い効果があることから、今後も多くの企業で採用されると考えられます。

ウォーキングの持続可能性

ウォーキングは、他の運動と比べて続けやすいという特長があります。特別な設備やトレーニングが不要で、日常生活に無理なく組み込めるため、持続可能な健康管理法として非常に優れています。企業がウォーキングプログラムを推進することで、従業員は日常的に健康維持を意識し、生活習慣の改善を継続することが期待できます。

さらに、テクノロジーの進化により、ウェアラブルデバイスやフィットネスアプリを活用して、社員の健康状態を簡単にモニタリングし、フィードバックをリアルタイムで提供することが可能になっています。これにより、ウォーキングプログラムを長期にわたって実施しやすくなり、企業全体で健康を促進する仕組みが整います。

企業全体の活性化への期待

ウォーキングを通じた健康経営は、単に従業員の健康改善に留まりません。健康であることは、企業文化の一部として浸透し、企業全体の活性化にも寄与します。健康意識が高まることで、従業員同士のコミュニケーションが活発になり、チームワークやエンゲージメントが向上します。これにより、職場環境がより良好になり、従業員の定着率も向上します。

また、ウォーキングを積極的に取り入れている企業は、健康経営に対する姿勢が評価され、社外からの信頼や企業イメージの向上にもつながります。特に、健康経営優良法人として認定されることで、企業としての社会的責任(CSR)を果たしつつ、従業員や顧客、投資家からの評価が向上する可能性が高まります。

最後に

このように、ウォーキングを通じた健康経営は、持続可能な成長を目指す企業にとって理想的な施策です。社員の健康を守りながら、組織全体の生産性や士気を向上させるこの取り組みは、今後もますます注目されるでしょう。企業が従業員の健康を重要視することで、従業員もその姿勢に応え、より健康で活力に満ちた職場環境が実現するのではないでしょうか。

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