はたらく人を元気にするウェブマガジン 福利厚生研究所 by SHINKO

社員食堂に券売機は不要?導入するメリットや選び方など最新動向を解説

社員食堂に券売機は不要?導入するメリットや選び方など最新動向を解説

社員食堂に券売機は不要?導入するメリットや選び方など最新動向を解説のアイキャッチ画像
更新日|2024年10月1日
所長|いくた
この記事の概要

社員食堂における券売機の最新動向と、券売機不要の運営スタイルを解説。キャッシュレス対応やAI活用による業務効率化が進む中、QRコード決済や給与天引きシステムの導入で、券売機を使わない運営が注目されています。今後の社員食堂の新しい形とは?

目次

社員食堂における券売機の動向

食堂

近年、社員食堂における券売機は、従来の食券発行機という役割を超えて、食堂運営全体を効率化するデジタルツールへと進化しています。従来の券売機は、現金の受け渡しや釣り銭管理を自動化することで、スタッフの負担を軽減し、ランチタイムのスムーズな運営を支えるものでした。しかし、テクノロジーの進化と社会のキャッシュレス化が進むにつれ、券売機も大きく変化を遂げています。

キャッシュレス対応の券売機が主流に

近年、社員食堂ではクレジットカードやICカード、さらにはQRコードを用いたキャッシュレス決済に対応した券売機が主流となりつつあります。こうしたキャッシュレス対応券売機は、従業員が現金を持ち歩かなくても、簡単に食券を購入できる利便性を提供するため、混雑時の会計処理の迅速化に貢献しています。

多機能型の券売機の進化

また、デジタルサイネージを組み込んだ券売機の導入が進んでいる点も注目に値します。このタイプの券売機では、メニューの写真や栄養成分情報、キャンペーン内容を視覚的に分かりやすく表示できるため、従業員にとってわかりやすい情報提供が可能です。さらに、券売機とPOSシステムが連携することで、売上データや在庫管理をリアルタイムで反映させ、食堂運営の効率化を支援しています。

「非接触型」「無人化」のトレンドが加速

特に新型コロナウイルス感染症の流行以降、非接触型のサービスが求められるようになり、社員食堂でも「タッチレス(非接触型)」「無人化」のトレンドが加速しています。

これにより、券売機自体も非接触型のものが登場し、スマートフォンを利用して券売機と連携し、画面に触れずに食券を購入することができるシステムも普及し始めています。

さらに、顔認証やICカードの自動認識を用いて、券売機を介さずに注文と決済ができる仕組みも開発され、券売機の機能が多岐にわたるとともに、物理的な食券のやり取りをなくし、より安全かつ衛生的な環境を実現しています。

AI・データ活用による運営最適化

AI(人工知能)を活用した券売機の開発も進んでおり、売上データや食堂利用者の注文傾向をもとに、フードロス削減や在庫管理の最適化を図るケースも今後増えるでしょう。

例えば、過去の利用データをもとにピーク時間帯を予測し、必要な食材の量を事前に設定することで、調理量を調整したり、混雑時における対応を自動でアラートするシステムを備えた券売機にも期待されています。

このように、技術革新により社員食堂の券売機は、単なる食券販売機を超えて、食堂運営のデジタルハブとしての役割を果たす存在へと進化しているのです。

社員食堂において券売機は不要?

必要、不要

一方で、テクノロジーの進化によって社員食堂において「券売機自体が不要になるのではないか?」という議論も出てきています。キャッシュレス化とデジタル化が進む中で、物理的な券売機を使わずに、より効率的に食堂運営を行う方法が広がりを見せているのです。

券売機を使わない食堂運営の選択肢

近年、特に注目されているのがQRコード決済給与天引き型の決済システムです。これらの方法を用いることで、券売機を設置せずに食堂運営を行うことが可能になります。例えば、従業員がスマートフォンアプリでメニューを選択し、QRコードを提示するだけで注文と決済を完了させるシステムを導入すれば、券売機がなくてもスムーズな決済体験を提供できます。

また、給与天引き型の決済を導入することで、従業員が食堂で支払った金額を毎月の給与から自動的に差し引く仕組みを取り入れることができます。これにより、現金のやり取りや食券を発行する必要がなくなり、会計管理の負担を大幅に軽減できます。こうした仕組みは、特にデジタルリテラシーが高い企業で導入が進んでおり、効率的な食堂運営を実現しています。

「給与天引き型決済」を導入している食堂運営会社

心幸キッチン
心幸クリエイトHP

心幸クリエイトでは、運営する社員食堂のメニューをスマホから注文・購入できるシステムをリリースしています。給与天引もでき、企業が社食代を半額負担、特別日は完全無料など、自由な価格設定が可能です。

こうした柔軟な設定により、従業員の負担を軽減し、食事を通じて福利厚生の充実を図ることができます。結果として、社員食堂の利用率が向上し、従業員の満足度や健康意識の向上にもつながるなど、企業全体のエンゲージメント強化に貢献しています。

▶プレスリリース「心幸グループ、食堂利用者向けに給与天引き可能な「食堂メニュー決済システム」「食堂弁当予約システム」を導入」

券売機が無いメリット

今後、券売機を使用しない食堂運営が増加していくことが予測される中、券売機が無いことによるメリットについていくつか考えてみたいと思います。

運営コストの削減

券売機の導入には高額な初期費用と定期的なメンテナンス費用がかかります。しかし、QRコード決済や給与天引きを導入することで、物理的な券売機が不要となり、これらの費用を削減できます。

また、券売機の設置スペースを取らずに済むため、食堂のレイアウトを柔軟に設計できる点もメリットです。

柔軟なメニュー変更やデータ管理

デジタル決済システムを導入することで、メニュー変更や価格調整がリアルタイムで可能になります。食堂側は、システム上で簡単にメニューや価格を調整できるため、季節限定メニューやキャンペーンをすぐに反映することができ、柔軟な運営が可能です。

また、各メニューの売上データや人気メニューを把握することで、次回のメニュー開発や食材管理の最適化にも役立ちます。

従業員の利便性向上

キャッシュレス決済や給与天引きは、従業員にとっても手軽で便利な支払い方法です。会計時に現金を用意する必要がなく、釣り銭の受け渡しといった手間も省けるため、よりスムーズな会計体験を提供できます。

これにより、ランチタイムの混雑も緩和され、従業員満足度の向上にもつながります。

社員食堂において券売機は不要になる?

このように、券売機を使用しない運営スタイルは、技術の進化とキャッシュレス化の普及によって可能となり、多くの企業で採用されつつあります。しかし、全ての社員食堂がすぐに券売機不要になるわけではありません。

例えば、従業員数が多い大規模な社員食堂や、スマートフォンの使用が制限されている職場では、物理的な券売機のほうがスムーズに対応できることもあります。また、非接触型やAIを活用した次世代型の券売機が普及することで、食堂の管理やデータ分析を自動化し、より効率的な運営をサポートするケースも増えています。

最終的に、券売機を使うかどうかは、各企業の運営方針や従業員のニーズ、導入コストなどを総合的に判断して決めることが重要です。今後、デジタル化とキャッシュレス化がさらに進展する中で、「券売機不要」の運営スタイルは一つの選択肢として定着していく可能性があるでしょう。

社員食堂に券売機を導入する必要性

アテンション

では次に、社員食堂に券売機を導入する必要性について考えてみたいと思います。

企業の福利厚生の一環として、社員食堂は従業員の満足度向上や業務効率化に大きな役割を果たしています。社員食堂の存在は、従業員が仕事の合間にリフレッシュし、栄養バランスの取れた食事を取る場として機能し、結果として生産性向上につながるとされています。しかし、社員食堂の運営にはいくつかの課題も存在します。

例えば、食事の提供スピードの遅延や、食券管理・現金管理に伴う業務負担、さらに注文ミスによるフードロスの発生など、日々のオペレーションにおいて効率的な管理が求められています。特に、従業員数が多い企業や食堂の規模が大きい場合、ランチタイムの混雑や会計時の待ち時間が大きな問題となることも少なくありません。

こうした課題に対する解決策の一つとして、券売機の導入が挙げられます。券売機を用いることで、現金の取り扱いが不要になり、食堂スタッフは調理と提供に専念できるようになります。さらに、レジ業務を自動化することによって、食事の提供スピードを向上させ、注文ミスの防止につながるため、社員食堂全体の業務効率が向上します。

また、現金の管理コストや釣り銭不足といったリスクも軽減され、運営側にとってもコスト削減効果が期待できます。これにより、券売機は単なる食券発行機能にとどまらず、企業全体の効率化や食堂運営の課題解決において重要な役割を担っているのです。

券売機の導入メリットとは?

メリット

社員食堂における券売機導入のメリットは多岐にわたります。以下では、券売機を導入することによって得られる主要な効果について、3つの視点から解説します。

業務効率の向上

券売機を導入することにより、従業員は食券を購入し、調理スタッフは食券に基づいて注文を処理するだけでよくなるため、注文の受け取りや会計業務にかかる時間を大幅に削減できます。これにより、ランチタイムの混雑時にも迅速な対応が可能となり、提供スピードが向上します。

また、現金管理の手間が減ることで、従業員が現金を持ち歩く必要がなくなり、セキュリティ面でのリスクも軽減されます。さらに、自動釣銭機能を持つ券売機を導入することで、釣銭間違いや現金不足といった人的ミスも防止できます。

従業員満足度の向上

券売機の導入は、従業員の満足度向上にもつながります。特に、タッチパネル式やキャッシュレス決済対応型の券売機は操作が簡単で、スムーズな購入体験を提供できます。ランチタイムの待ち時間が短縮されることで、従業員はゆとりを持って食事を楽しむことができ、食事の時間を有効に使うことができます。

また、キャッシュレス決済に対応している券売機であれば、現金を持ち歩く必要がなく、ICカードやQRコードで簡単に決済できるため、現代のデジタルライフスタイルにも適応しています。

データ分析による業務改善

券売機の導入は、売上データやメニューの注文数といった情報を自動的に蓄積できる点も大きなメリットです。このデータを活用することで、人気メニューの把握や利用者の食事傾向の分析が可能となり、業務改善や新メニュー開発の参考にすることができます。

また、データをもとに在庫管理や発注業務を効率化し、食材の無駄を減らすことも可能です。結果として、業務の無駄を削減し、コストの最適化を図ることができるため、企業全体の運営効率向上に寄与します。

券売機の種類と選び方

券売機には様々なタイプがあり、社員食堂の規模や利用者数、導入目的に応じて最適な機種を選ぶことが重要です。ここでは、主な券売機の種類と選定ポイントについて解説します。

券売機のタイプ別解説

お金

現金対応型

従来の紙幣と硬貨を使用して食券を購入できるタイプ。自動釣銭機が付いているものは、釣銭の計算ミスを防ぐため、現金管理の負担を軽減できます。

キャッシュレス対応型

ICカードやQRコード、スマートフォン決済などに対応しているタイプ。キャッシュレス化が進む中で、現金を持ち歩かない従業員にも便利です。

ボタン式 or タッチパネル式

ボタン式は操作が簡単で、導入コストが抑えられる一方、タッチパネル式は視覚的に見やすく、商品画像やメニューの詳細も表示できるため、ユーザー体験の向上が期待できます。

選び方のポイント

ポイント

社員食堂の規模と利用者数に応じた選定

小規模な社員食堂であれば、シンプルなボタン式券売機が適しています。一方、従業員数が多く混雑しやすい食堂では、タッチパネル式や複数台の券売機を導入し、会計の分散を図るとよいでしょう。

導入コストと維持費用の比較

券売機の導入コストは、機種の機能や設置台数によって大きく異なります。さらに、定期メンテナンスや部品交換費用などの維持費用も考慮し、総合的なコストパフォーマンスを確認することが重要です。

キャッシュレス決済の対応範囲とセキュリティ

キャッシュレス対応型を選ぶ際には、どの決済方法に対応しているか、またセキュリティが十分に確保されているかを確認しましょう。例えば、ICカード、QRコード、スマホ決済などの幅広い決済手段に対応していれば、利用者の利便性が向上します。

券売機を置かない運用方法

食事の女性社員

近年、キャッシュレス化の進展とともに、券売機を使用しない運用方法としてQRコード決済による給与天引きが注目されています。これにより、食堂運営の手間を大幅に軽減でき、さらに従業員にとっても手軽な決済方法を提供できる点が大きなメリットです。

給与天引き型QRコード決済とは?

給与天引き型のQRコード決済は、従業員が食堂で食事をする際に専用のQRコードをスマートフォンや券売機の代替機器で読み取り、利用金額を給与から直接天引きする仕組みです。この方法では、現金のやり取りや食券の購入が不要となり、食堂の業務負担を大幅に軽減できます。

また、利用状況や食事内容がシステム上でデータ化されるため、社員ごとの食事傾向や総合的な利用状況の把握が容易になります。

券売機が不要になる理由

従業員は食堂内に設置されたQRコードを読み取るだけで食事を注文・決済できるため、物理的な券売機の設置は不要です。これにより、食堂内のスペースを有効活用できるほか、券売機の購入・メンテナンス費用を削減できます。

特に、スマートフォンの普及が進む中で、従業員は自身のスマホを用いてスムーズに決済できるため、食堂側は決済機器のトラブルに対する懸念も軽減されます。

給与天引きによるメリットと課題

メリット

現金管理の負担を軽減し、食堂スタッフは調理やサービスに専念できます。また、食事代が給与から自動で天引きされるため、従業員にとっても支払いの手間が省け、利便性が向上します。

課題

システム導入には初期費用がかかるため、事前にコストの検討が必要です。また、個人情報を管理するシステムのため、セキュリティ対策や従業員データの取り扱いに十分注意する必要があります。

券売機導入のステップと注意点

ステップ

券売機を社員食堂に導入する際は、単に機器を設置するだけではなく、さまざまな準備と運用の工夫が必要です。この章では、導入までのステップと、運用にあたっての注意点について解説します。

導入前の準備

券売機を導入する際は、以下の手順を踏んで準備を行うことが推奨されます。

社内調査とヒアリングの実施

まず、社員食堂を利用する従業員の要望や不満点を把握するためのヒアリングを行います。特に、混雑時間帯の状況や会計のスムーズさ、キャッシュレス決済のニーズなどを調査し、どのような券売機を導入すべきかの参考にします。

食堂の運営スタッフからも意見を集め、日々のオペレーション上の課題や改善点を明確にしましょう。

導入場所と設置環境の選定

券売機を設置する場所は、利用者がアクセスしやすく、かつ混雑しにくい場所を選定します。また、券売機の設置には十分なスペースが必要ですので、通路の広さや電源の有無など、環境を確認しておくことが重要です。

機器の選定とコスト見積もり

社員食堂の規模や食堂利用者数に応じて最適な券売機を選定し、導入にかかる初期コストおよびランニングコストを見積もります。キャッシュレス対応型や多機能型を導入する場合は、予算とのバランスを考えながら選びましょう。

導入後の運用

券売機を導入した後は、以下のポイントに注意して運用を開始し、スムーズな導入効果を実感できるようにします。

定期メンテナンスとトラブル対応体制の確立

券売機は電子機器のため、定期的なメンテナンスが必要です。導入後は、券売機メーカーとメンテナンス契約を結び、定期点検を行うことでトラブルを未然に防ぎましょう。急なトラブルに対応するための連絡体制も整備しておくと安心です。

利用マニュアルの作成と従業員への周知

券売機の利用方法や食券の扱い方について、利用者向けの簡単なマニュアルを作成し、従業員に周知しましょう。特に、初めて券売機を利用する従業員やシステムに不慣れな人のために、案内表示やサポート体制を整えておくことが大切です。

利用データの活用と運用改善

券売機のデータ機能を活用して、日々の売上や人気メニューの傾向を把握しましょう。データを分析することで、ピーク時の対応やメニュー改善、在庫管理の見直しなど、食堂運営をより効率的に行えるようになります。

まとめ

社員食堂の運営における効率化を図るためには、券売機の導入やQRコード決済の活用など、最新のデジタル技術を取り入れることが効果的です。券売機の導入は、現金管理やオペレーションの負担を軽減し、従業員の利便性を向上させることができる一方、QRコード決済や給与天引き型の導入により、物理的な機器を使わずにキャッシュレス環境を整えることも可能です。

これらの施策を組み合わせることで、社員食堂は単なる食事の提供場所としてだけではなく、企業全体の働きやすさを支えるインフラとして機能させることができます。

今後は、さらなるデジタル化とキャッシュレス化の進展により、従来の食堂運営の枠を超えた新しいスタイルが生まれることが予想されます。企業のニーズや従業員の働き方に応じて、券売機とQRコード決済を柔軟に使い分ける、または併用することが、社員食堂の運営効率化において鍵となるでしょう。

最高においしい食事を社食で実現

メルマガ会員登録

メルマガに登録して、
最新の情報をキャッチ!

  • 福利厚生研究所の記事更新のお知らせ
  • 福利厚生や健康経営のおすすめ情報
  • 心幸グループ(運営元)のキャンペーン情報
  • 健康経営サポートオンラインセミナーのご案内 等

メールのアイコンMAIL MAGAZINE

    メールアドレス*